Tobii Eye Tracker 5 を使ってみた(これから購入検討する人向け)
Tobii Eye Tracker 5とは?
アイトラッキングで有名なTobii社のTobii Eye Tracker 5。その名の通り、パソコン上のどこを見ているのか視線追跡ができます。
研究室に入荷したので、使わせてもらいました。
ただ使ってみて思ったのと違う…と思ったところもあったので、購入を検討されている方向けに使用感や開発可不可についてお伝えしたいと思います。
どうやって使う?
Windowsのみ対応。
インストールはすごく簡単。USBで指すだけでソフトがインストールされキャリブレーションしてくれます。
それぞれの人に合わせるため、ユーザープロファイルを作る必要があります(そもそもパソコンやモニターにシールで「固定」して使うらしいので、恐らくあまり不特定多数が利用する想定はされていない)。
でも多分いちいちユーザー作らなくてもなんとかなるような。
詳しくは以下の記事に書かれていましたので、ぜひ参考にしてみてください。
認識精度は?
認識精度はすごく高い!今回はWebサイトを読んでいるときの動画を撮影してみました。透明の円が視線に応じて動き、どこを読んでいるのかはっきりわかります。
顔の向きと視線の向きはそれぞれ別に取得しているようで、視線を固定したまま顔を動かしても視線はきちんと固定されます。
Tobii Experienceアプリを起動しておくと他のアプリを使っている時でも常に動画のような透明な円が表示されて、どこを見ているかわかります。ただし、画面録画[Win + G]にこの透明な円は映らないので注意。
なにができるの?
これだけだと視線を表示させるだけでそれで何かをできるわけではないです。Tobii公式でデモアプリなどは(確認した限り)なく、フリーで配布されている福祉系の視線入力アプリで使うことができました。
視線入力、やってみると意外と難しいですね…目を意識してしまうとなかなかできない。特に細かい視線入力やスライド操作は難しいです。
私は使うことはなさそうですがゲームとの相性は良く、FPSで見た場所に照準を合わせたり、配信で視線も反映させたりすることができるようです。
開発できるの?
Amazonにも「研究・商用利用不可」と書いてあり、公式SDK(Tobii Pro SDK)もProしか対応していないのでこの機種では開発できない気がします。
以前は以下の記事の通りUnityで使えたらしいのですが、この記事で使われているUnityアセットはもう削除されています。
このアイトラッカーを使ってデータを取得したい、開発したいという方はTobii Proを買う必要がありそうです(なぜ研究室に…)。
ちなみに公式SDKは主要なものとしてはPython、Unityに対応しています。ネイティブアプリにはいいがweb系アプリには向かなさそうです。